通信衛星群による天文観測への悪影響についての懸念表明 | 国立天文台(NAOJ):通信衛星群による天文観測への悪影響についての懸念表明 | 国立天文台(NAOJ)
2019年5月24日、米国スペースX社は衛星通信によって世界中にインターネット接続サービスを提供するためのスターリンク(Starlink)衛星群の打ち上げを始めました。第1回目である今回は60基の打ち上げでしたが、最終的には総計12000基の衛星群から成る巨大通信衛星ネットワークを構築する計画です。この衛星群が完成すると、約200基の衛星(即ち、人工星)が常時空に見えると予想されています。実際に、米国アリゾナ州にあるローウェル天文台は、銀河の観測中にスターリンク衛星の光による多数の斜線が入った画像を取得しました。
これを踏まえ、世界の天文学者から成る国際組織・国際天文学連合は、スターリンク等の巨大衛星群による天文観測への懸念を表明する声明を6月3日に発表しました。この声明では、可視光線における観測への影響だけではなく、衛星と地上とを結ぶ無線通信による電波天文観測への懸念も表明しています。
通信衛星群による天文観測への悪影響についての懸念表明 | 国立天文台(NAOJ)
- 作者: 毛利衛
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/06/20
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